2024年パリ五輪代表選考会を兼ねた日本陸上界最高の舞台で、男女ともに高校生が日本選手権の800mで優勝するという史上稀にみる大会で日本陸上界を沸かした2人の高校生がインターハイに登場する。
男子800m決勝レース展開
2年生で出場した昨年のインターハイでは、U20アジア選手権の覇者などライバルがひしめく中、前半から飛ばしてペースをつかみ、1分47秒92の大会記録で優勝を果たしている落合晃選手。今年は無敗を誇り、日本選手権で優勝するもパリ五輪の標準記録に届かずゴール直後に泣き崩れるという衝撃の姿を見せた高校3年生。向かうところ的ないかと思いきや準決勝で山梨学院高2年のフェリックス ムティアニ選手に先着されていた。2着までが決勝進出なので本番の決勝がもちろん勝負ですが、本人にしても想定外であったのではないだろうか。現高校記録保持者(1分45秒82)であり、ランキングトップで福岡入りしており、フェリックス ムティアニ選手はランキング4位で3秒以上のタイム差がある。
決勝は一騎打ちの予想だったが、いきなり飛び出したのは9レーンの菊池春太選手(盛岡第四)が1週目の400mを52秒通過。2番手でついていた落合選手は、ラストの直線で山梨学院高2年のフェリックス ムティアニ選手との競り合いを制しました。大舞台で1分44秒80と自己記録を1秒02更新。
タイムは川元奨選手(2014年)、源裕貴選手(2021年)が持っていた1分45秒75の日本記録を大幅更新。17歳のスーパー高校生が衝撃の記録を打ち立てました。
全国高校総体(インターハイ)2024年男子800m決勝の結果
1位:1.44.80 落合晃(滋賀・滋賀学園3年)日本新記録
2位:1.45.10 フェリックス ムティアニ(山梨・山梨学院2年)大会新記録
3位:1.49.27 渡辺敦紀(京都・洛南2年)
4位:1.50.65 吉澤登吾(東京・桐朋3年)
5位:1.50.90 宮下颯太(愛知・中京大中京3年)
6位:1.51.65 関朝陽(埼玉・東京農大三3年)
7位:1.52.09 梅原俊太(石川・学法石川2年)
8位:1.55.42 菊池春太(青森・盛岡第四2年)
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女子800m決勝レース展開
女子800メートル決勝は、日本記録保持者の久保凛選手(大阪・東大阪大敬愛高2年)が2分0秒81の大会新記録で連覇を果たした。久保選手は167センチの長身を生かしたダイナミックな走りが持ち味でスタート直後の100mでトップに立つとそのまま独走状態でゴールイン。昨年1年生ながら優勝し2連覇を達成した。今年6月の日本選手権では高校2年ながらシニアを相手に男子の落合晃選手と同じく高校生にして初優勝を果たした。さらに、7月15日の奈良県長距離強化記録会の女子800メートルで1分59秒93の日本新記録をマーク。杉森美保が05年にマークした2分0秒45の本記録を19年ぶりに更新し、日本女子初の1分台で走破した。
東大阪大敬愛高のチームメートの北村凜(3年)、朝野流南(2年)も決勝に進出し、北村が2位、朝野が8位となった。普段からレベルの高い環境で練習を重ねて成長を続けいる。当初はサッカー日本代表のMF久保建英(23)の「いとこ」ということが注目されたが、今では「久保凛」という陸上のトップアスリートの座を確立している。
全国高校総体(インターハイ)2024年女子800m決勝の結果
1位:2.00.81 久保凛(大阪・東大阪大敬愛高2年)大会新記録
2位:2.06.24 北村凛 (大阪・東大阪大敬愛高3年)
3位:2.07.45 佐々木葉音(島根・平田2年)
4位:2.08.27 児玉彩花(愛知・光が丘女2年)
5位:2.10.12 篠田心晴(岐阜・美濃加茂2年)
6位:2.12.41 松岡美来(愛媛・宇和2年)
7位:2.14.52 田村遥香(神奈川・法政二3年)
8位:2.17.17 朝野流南(大阪・東大阪大敬愛高2年)
北村凛の記録は昨年の優勝した久保凛のタイムが2.06.41だった事を考えると十分インターハイで優勝出来るタイムであるから東大阪大敬愛高校のレベルの高さを目の当たりにせざるを得ない。
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まとめ
2024年は800mで高校生が男女ともに日本新記録を更新することになり、日本陸上界としては頼もしい限りだ。しかしパリ五輪参加標準記録は男子で1分44秒70で1分44秒80の日本記録でもあと0.1秒届いていない。女子は標準記録が1分59秒30なので1分59秒33の日本記録でもあと0.03秒届かない。
しかしまだ2人とも17歳のスーパー高校生。確実に世界に近づいている実感はあるだろう。2025年東京で行われる世界陸上ではもしかするとシニアの世界でも標準記録を突破して元気な姿を見せてくれているかもしれない。2025東京世界陸上男子800m参加標準記録はパリ五輪と同じ1分44秒70。女子は1分59秒80なので、久保凛選手は参加標準記録突破しており、ほぼ内定間違いないだろう。