2人の高校生が同年に同種目で日本記録更新という快挙を成し遂げた男女800m競走。ペルーのリマでU20 世界陸上が開催され男女共に決勝進出。男子に関しては史上初の快挙、女子に関しては史上3人目。
男子800m決勝 落合晃見事銅メダル!
- General Berhanu Ayansa (エチオピア) – 1:46.86
- Peyton Craig (オーストラリア) – 1:46.95
- Ochiai Ko (日本) – 1:47.23
- John O’reilly (カナダ) – 1:47.15
- Phanuel Kipkossgei Koech (ケニア) – 1:47.46
- Hatim Ait Oulghazi (カタール) – 1:47.96
- Kelvin Kimutai Koech (ケニア) – 1:48.95
- Daniel Watcke (アメリカ) – 1:50.55
落合晃は今期U20 世界ランク2位でペルーのリマに乗り込んだ。予選と準決勝も最初から先頭で引っ張りラストは流すというスタイルで順当に勝ち進んで日本男子では初の決勝進出を成し遂げた。しかし、今回のテーマは楽しむということで常にレース前も笑顔を絶やさなかった。決勝前も8レーンから笑顔でスタートラインに立った。序盤はケニアのコイチが積極的に飛ばし先頭集団の4番手で1周目を通過。先頭が51秒6なので52秒で通過。日本記録ペースで進む。ラスト200mで5番手くらいでインコースに位置どりポケットをされた状態からラスト100mで猛追し3位入賞で銅メダル獲得。1位との差が0.37秒しかなく大混戦でした。日本では落合の前を走る選手がいなかったのでポケットされることなども含め良い経験になったはずである。本人は悔しさを滲ませていたが、2025年の東京世界陸上に期待がかかる。
女子800m決勝久保凛6位入賞
- Sarah Moraa (ケニア) – 2:00.36
- Claudia Hollingsworth (オーストラリア) – 2:00.87
- Sophia Gorriran (アメリカ) – 2:01.04
- Marie Celie Warneke (ドイツ) – 2:02.88 PB
- Lorenza De Noni (イタリア) – 2:03.20 PB
- Rin Kubo (日本) – 2:03.31
- Marta Mitjans (スペイン) – 2:04.15
- Aster Areri (エチオピア) – 2:09.36
第20回U20世界選手権女子800m決勝に出場した久保凛(東大阪大敬愛高2)は2分03秒31で6位入賞を果たした。予選(2分04秒53)、準決勝(2分03秒00)といずれも全体トップのタイムで、日本勢3人目のファイナルの舞台に立った久保。いずれも序盤から主導権を握るレースだったが、決勝は中盤のポジションを取る。集団の外側を回るように5番手か6番手で1周目を59秒81で通過。残り300mから優勝争いが一気に動く中で、久保は必死に前を追ったが、メダル争いの背中が少しずつ遠ざかり最後はイタリアにノニにもかわされ6位。過去2名の日本人ファイナリストは、1994年リスボン大会の岡本久美子(筑波大)、2018年タンペレ大会の川田朱夏(東大阪大)と同じ、日本勢の過去最高順位を占めた。
今季は、春から800mではシニア勢も含めて無敗を誇り、6月の日本選手権を初制覇。7月15日の第1回関西学連長距離競技会(奈良県。橿原市)では日本人初の2分切りとなる1分59秒93の日本新記録を打ち立てるなど、快進撃を続けインターハイも2連覇達成とにほんじんに負け知らず。世界の壁は高かったがまだ16歳。また来年への飛躍に期待したい。
男子100m決勝で西岡尚輝(東海大仰星高3大阪)5位入賞
予選:8組1着 10秒27(+0.9)=準決勝進出、準決勝:1組2着 10秒43(-0.9)=決勝進出し、決勝:5位10秒43(-0.9)で5位入賞。メダルには届かなかった。
金 B.ワラザ(南アフリカ) 10秒19
銀 P.ブーンソン(タイ) 10秒22
銅 B.ヌコアナ(南アフリカ) 10秒26
まとめ
今回、アンダー20の世界大会でしたが、日本に若い選手が初めて世界の舞台で戦う経験が出来たことは必ず今後の成長に活かせるはずです。国内のレースでは敵なしのため特に中長距離では一人旅が多くなる。短距離でもリラックスして走れるなど横に競争相手がいるのといないのとでは精神的にもプレッシャーがかかる。そんな状態で自分のベストパフォーマンスを出せるメンタルが今後は必要になってくる。まだ10代の若い日本の宝の成長を今後も見守っていきたい。