北九州を舞台に開催される２０２４年度全国高等学校総合体育大会（高校総体・インターハイ）の競技は、７月２１日～８月２０日、北部九州を中心で行われる。福岡県、佐賀県、長崎県、大分県、北海道、福島県、和歌山県での競技の日程と詳細は下記の通り。「ありがとうを強さに変えて 北部九州総体2024」
開催期間
令和6年7月21日（日）～8月20日（火）
開催競技
夏季大会（30競技）
陸上競技、体操、水泳、バスケットボール、バレーボール、卓球、ソフトテニス、ハンドボール、サッカー、バドミントン、ソフトボール、相撲、柔道、ボート、剣道、レスリング、弓道、テニス、登山、自転車競技、ボクシング、ホッケー、ウエイトリフティング、ヨット、フェンシング、空手道、アーチェリー、なぎなた、カヌー、少林寺拳法
※総合開会式は福岡県で実施
注目の種目と選手５選
❶陸上男子800m 落合晃
昨年のインターハイ800mの覇者で２連覇を目指す。2024年は日本選手権でシニア選手を相手に１周目から積極的に引っ張り独走、最後まで走り切り1分46秒56でフィニッシュ。その後倒れ込んで泣き崩れるという日本選手権優勝者としては異例中の異例として見ていた人にかなりの衝撃を与えた。その理由は明確でパリ五輪の参加標準記録1分44秒70というところを、「決勝で絶対に切る！」という思いでやっていたので、そこが叶わなかったことでした。現在の日本記録は1分45秒75で川本奨（2014年日本大学）、源裕貴（2021年環太平洋大学）そして、日本歴代３位が落合選手の1分45秒82（2024年6月26日）。
2023年は800mで北海道インターハイを好記録（高校歴代3位、高2歴代2位、大会新の1分47秒92）で優勝し、秋の鹿児島国体（少年共通）でも2位。日本代表として出場した8月の東アジア・ユース大会（モンゴル・ウランバートル）では1500mを制しました。今後は800mの他、1500m、5000mと距離も伸ばし駅伝でも活躍できる選手になりたいと抱負を語っている。競技期間は７月２８日～８月１日
❷陸上女子800m 久保凛
昨年のインターハイ800mを1年生ながら優勝し２連覇を目指す。2024年はシニア選手を相手に負けなしで挑んだ第108回日本選手権女子800mでも高校生ながら優勝した久保凛（東大阪大敬愛高・大阪） は2024年7月15日(月)に奈良県橿原市で行われた記録会で、1分59秒93のタイムをマークし、2005年に杉森美保さんが樹立した2分0秒45の記録を更新しました。これにより、日本女子選手として初めて1分台に突入する快挙を成し遂げました。更に驚いたことにほぼ単独走での記録ということです。ペースメーカーなしでの記録ということもあり、今後の記録に大いに期待が持てます。まだ高校2年生ということもあり伸び盛りなことも考慮するとどこまで記録を更新していくのかも今後に期待したい。競技期間は７月２８日～８月１日
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❸バスケットボール男子 渡邉伶音
渡邉選手は18歳ながら、その恵まれた体格（身長206センチ、体重98キロ）を生かし、バスケットボールの世界で飛躍的な成長を遂げています。インサイドでの体を張ったプレーはもちろんのこと、3ポイントシュートも難なく決めるその実力は、まさに将来を嘱望される逸材です。
1月には特別指定選手としてライジングゼファー福岡に加入し、高校生活と並行して約5カ月間B2の舞台を経験。B1昇格を懸けたプレーオフのコートにも立ち、その存在感を発揮しました。
その後、日本代表活動にも奔走。B1でプレーする選手たちも名を連ねたディベロップメントキャンプに参加し、U22日本代表にも選出されました。「第43回ウィリアム・ジョーンズカップ」に向けた事前合宿を経て、7月13日にチャイニーズ・タイペイで開幕した本戦では、9日間で8試合という過密日程を戦い抜きました。
この“飛び級”でBリーグと日本代表でプレーした経験は、渡邉選手が高校トップクラスであり、将来を嘱望される逸材であることを証明しています。福大大濠高校では1年生の頃から全国のコートに立ち、昨年からは大黒柱としてゴール下に君臨しています。「留学生に対してもしっかり体を当てて勝負できるようになった」と、自身のフィジカルに自信を深めています。
渡邉選手はアンダーカテゴリーのFIBAアジアカップやワールドカップに出場した経験がありますが、意外にもインターハイの舞台に立つのは今回が初めてです。渡邉選手を含む福大大濠の3年生は、過去2年間ライバルの福岡第一に県予選で敗れ、出場権を逃していました。今大会では開催地として2つの出場枠が設けられましたが、渡邉選手は「福岡1位で出ることにすごく意味がある」と、第1シードを勝ち取った喜びをかみしめています。
渡邉選手のこれまでの成長と今後の活躍に大いに期待が寄せられています。インターハイの舞台で彼がどのようなプレーを見せるのか、ますます目が離せません。
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❹サッカー男子 名和田我空
今大会のスター候補を挙げるのであれば、名和田我空の名前を語り落とすわけにはいきません。1年生の時から名門の神村学園高等部でレギュラーを勝ち取り、昨年はFIFA U-17ワールドカップのメンバーに選出されました。スペイン戦ではゴールも記録し、高校年代ナンバーワンMFの呼び声も高い選手です。
ここまでのプレミアリーグでは全試合にスタメンフル出場を果たし、すでに昨シーズンの得点数と同じ9ゴールを叩き出しており、その決定力にも磨きがかかっています。また、アウェイゲームで各地に赴いた際には、試合後に子どもたちを含めた大勢のファンに囲まれ、サインや写真を求められるシーンも多々見られます。誰もが名和田の一挙手一投足に注目している様子が伺えます。
ただ、インターハイは2年続けて初戦敗退を強いられている鬼門の大会です。同校にとって初の全国制覇を達成するためには、この14番の躍動が絶対に欠かせない重要なファクターであることは間違いありません。名和田我空選手の活躍に大いに期待が寄せられています。
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❺バスケットボール女子 3連覇が懸かる京都精華学園高校（京都府）林咲良、橋本芽依、桃井優
2024年のインターハイで3連覇が懸かる京都精華学園高校（京都府）。その中でチームをけん引するのが林咲良、橋本芽依、桃井優の3年生たちです。司令塔の林と両ウイングを担う橋本と桃井は、1年生から試合経験を積み、得点のみならず、チームが重きを置いているディフェンスでも大きな役割を果たしています。
林選手は、6月のインターハイ京都府予選と近畿大会のいずれも決勝で京都両洋高校との接戦を制し、2試合ともに勝負を決めるシュートを終盤に決めました。キャプテンとして、「後半はチームとして集中が切れることがあるので、そういうときに自分が1本決めて落ち着かせることを大切にしている」と語るように、大事な場面での勝負強さが光ります。
昨年までは1学年上の堀内桜花（現シャンソン化粧品シャンソンVマジック）のバックアップとして出場することが多かった林選手ですが、これまでも幾度となくピンチの場面を救い、数字に表れない貢献も大きく、要所を締める動きは玄人好みといえます。今年はチームを先頭に立って引っ張る立場となり、「近畿大会ではインターハイに向けた課題がたくさん出たので、まずは練習からその課題を意識していかないといけない。流れが悪いときこそ全員で声を出していかないといけないと感じた。一戦一戦、目の前の試合に全員で頑張っていきたい」と、夏に向けて気を引き締めています。
林咲良、橋本芽依、桃井優の3人が牽引する京都精華学園高校の挑戦に、注目が集まります。
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まとめ
パリ五輪も始まりいろんな競技で世界の頂点を決める四円に一度の祭典も見逃せませんが、毎年開催される全国高校総体（インターハイ）もまた高校生にとっては夢の舞台です。高校生にとって最高に舞台で一生懸命頑張ってきた練習の成果を見せる時、きれいな汗と涙の結晶、応援したくなりますね。
2025年は、「開け未来の扉 中国総体2025 輝け君の青春 刻め努力の軌跡」へと続きます。
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