北部九州を中心に行われている高校生の夏の祭典全国高校総体(インターハイ)注目の男女100mの決勝が行われた。
男子100m決勝は西岡選手(大阪 東海大大阪仰星3年)が圧勝、貫禄のレース
大会前からランキング1位の西岡選手が危なげなく圧勝した。スタートから飛び出し中盤もスピードにのりそのままゴールを駆け抜けた。2位と0.24秒差をつけて10秒26で優勝を飾った。165cmの小柄な体格ながら大きな走りで他を圧倒した。準決勝では洛南高校時代の桐生祥秀の持つ10秒01に迫る10秒11(+1.2)の高校歴代2位の記録を叩き出した。決勝では向かい風1.5mの悪条件の中でも10秒26は好タイムと言えるだろう。
1位 10.26 西岡尚輝 大阪 東海大大阪仰星
2位 10.50 清水 石川 星稜
3位 10.50 浜 東京 目黒日大
4位 10.55 宮脇 大分 佐伯鶴城
5位 10.56 アブラハム 大阪 東大阪大柏原
6位 10.62 鳥谷部 青森 三沢
7位 10.63 佐々木 福井 北陸
8位 棄権 山崎 東京 城西
女子100m決勝は2年越しで掴んだ優勝、小針陽葉選手(静岡 富士市立3年)向かい風1.9でシーズンベスト11秒68で3度目の正直
小針選手は2022年高1のインターハイで100mと200mで共に2位となり注目を集めた。その時の覇者が、現甲南大学2年の蔵重みゆ選手だ。小針選手は2年の時はインターハイ準決勝敗退。200mは棄権している。昨年はケガに泣いた1年となったが、今年の春先から徐々に調子をあげて来ておりこの大一番にかけていた。しかし高1の10月に11秒65の高1歴代2位の記録を出しており、高2でも5月の静岡国際で23秒52の高校歴代3位の記録を残している。次は200mで2冠を狙う。彼女の強さは体幹がブレない走りとスイングだ。幼少期からバランスをとる器具で遊んでいた事で自然と体幹と足が流れないの動きによる無駄のない走りから爆発的なスピードにつながる技術が身に付いており安定した走りが出来る。
1位 11.68 小針陽葉 静岡 富士私立3
2位 11.80 前田 鳥取 鳥取敬愛
3位 11.82 山崎 北海道 旭川志峯
4位 11.90 秋澤 新潟 東京学館新潟
5位 11.91 千葉 宮城 常盤木学園
6位 11.92 杉本 千葉 市立船橋
7位 11.92 佐野 静岡 静岡私立
8位 15.50 岡田 愛知 中京大中京
まとめ
10秒26で優勝した西岡尚輝は、準決勝で10秒11のU20歴代2位の記録を叩き出した。 高校歴代で行っても10秒01の桐生祥秀(洛南・京都/現・日本生命)、10秒19の黒木海翔(東福岡/現・中大)に次ぎ、10秒22のサニブラウン・アブデル・ハキーム(城西・東京/現・東レ)、栁田大輝(東農大二・群馬/現・東洋大)を上回る位置に浮上している。このメンバーはまさに今、フランスのパリオリンピックの100m代表と4継メンバー達だ。大阪の地区予選からレベルの高いライバルがおり、自分もここまで成長できたと語っている。インターハイでは、10秒1台で優勝することを目標にしていたが今一歩届かなかったが、10秒1台はしっかりと大会新記録として刻むことが出来た。
一方、女子の11秒68 で念願の優勝をした小針陽葉も1年生でいきなりインターハイ2位の成績を残し、リレーメンバーでパリオリンピックを目指していた。しかし2年の時にけがで離脱。苦しい時期を過ごした。昨年のインターハイ女王の山形愛羽(熊本中央・現福岡大学1年)との戦いも個人的には観てみたかった。実際、優勝した山形は「小針さんと一緒に走って勝ちたかった」とコメントを残している。「脚が痛そうで準決勝敗退した時には驚いた。小針の分まで頑張って決勝で日本一を取ろうと走った」とも語っておりお互いがライバルであると認識している一コマだ。山形は昨年のインターハイを100mを11秒92(ー2.9)200mを23秒97で2冠に輝いている。小針も見据える先は高校2冠と国体の3冠だ。
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